解剖学コラム Vol.8|強すぎてもダメ。弱すぎてもダメ?
解剖学コラム Vol.8|強すぎてもダメ。弱すぎてもダメ?
前回は、いわゆる「もみ返し」について取り上げました。
施術後の痛みや違和感は、単純に「強かった・弱かった」だけではなく、身体の状態や施術部位、刺激の加え方などによっても変わります。
では、施術の「ちょうどいい強さ」は、どう決めればいいのでしょうか?
「強さ」ではなく「刺激」を考える
弱すぎれば、
「全然効かなかった」
「物足りなかった」
と思われてしまうことがあります。
一方、強すぎれば翌日に痛みや違和感が残ることもあります。
そこで施術者が見るべきなのは、単純に「何kgの力で押したか」ではありません。
例えば、
- どの筋肉を狙っているのか
- 筋線維はどの方向に走っているのか
- どの方向から圧を加えるのか
- どのくらいの範囲に刺激を加えるのか
- 身体がその刺激にどう反応したのか
などを考えます。
そして重要なのが、施術前後の変化を見ることです。
「先ほどより肩が動きやすくなりましたね」
「ここにあった張りが変わりましたね」
このようにお客様と一緒に変化を確認すると、「強かったから効いた」だけではなく、
「身体が変わったから、効いた」
という実感につながります。
「なぜこの施術なのか」を説明する
もう一つ大切なのが、お客様への説明です。
例えば「もっと強くしてください」と言われたとき、
「ここは強く押すより、この方向から刺激した方が筋肉を捉えやすいんです」
と理由まで説明できたら、受け止め方は変わります。
なぜ、この場所なのか。
なぜ、この方向なのか。
なぜ、この強さなのか。
それを説明できることで、
「この人は自分の身体を分かってくれている」
という安心感や信頼にもつながっていきます。
講師コメント
解剖学は筋肉の名前を覚えるだけのものではありません。
身体を見る → 手技を選ぶ → 変化を見る → 説明する。
そのすべてをつなぐための知識です。
「なんとなく効いた」から、「なぜこの施術なのか」を説明できる施術者へ。
施術技術だけでなく、お客様との信頼関係をつくるうえでも大切な力だと考えています。
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