解剖学コラム Vol.5|前屈が硬い=ハムストリングスが硬い?
前屈が硬い=ハムストリングスが硬い?
前屈が苦手なクライアントを見ると、
「ハムストリングスが硬いですね」
と判断することはありませんか?
もちろん、ハムストリングスの柔軟性は前屈に大きく関係します。
しかし、前屈はハムストリングスだけで決まる動きではありません。
前屈するとき、身体では股関節の屈曲だけでなく、骨盤の前傾や脊柱の屈曲など、複数の動きが連動しています。
そのため、
・骨盤が十分に前傾できているか
・腰椎や胸椎が前屈に参加しているか
・足関節や下腿後面に制限がないか
・坐骨神経を含む神経組織の動きが影響していないか
など、さまざまな要素を考える必要があります。
だから、ハムストリングスを毎日ストレッチしているのに、なかなか前屈が変わらない人もいます。
大切なのは、
「どこが硬いか」だけではなく、
「前屈という動作の、どこで制限が起きているのか」を見ること。
同じ「指先が床につかない」という結果でも、その原因は一人ひとり異なります。
動作を見ると、施術の選択肢が変わる
例えば、膝を伸ばした状態と曲げた状態で前屈を比較すると、動き方が変わることがあります。
骨盤はどう動いているか。
脊柱はどこまで前屈しているか。
どこで動きが止まっているように見えるか。
こうした変化を観察することで、「ハムストリングスが硬いから伸ばす」だけではない仮説を立てられるようになります。
施術で重要なのは、決まった手技を当てはめることではなく、目の前の身体を評価し、その人に必要なアプローチを考えることです。
【講師コメント】
解剖学は、筋肉の名前や起始・停止を覚えるためだけのものではありません。
身体の動きを観察したときに、
「なぜ、この動きになっているのか」
「では、どこにアプローチするのか」
を考えるための土台になります。
評価と解剖学、そして実際の手技をつなげることで、施術の再現性や応用力も変わってきます。
— ファンズフィットスクール
代表講師 古倉
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